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高橋一志(Takahashi Hitoshi)

オンライン診療の社会実装に向けて

精神科臨床に携わって約30年が経過いたしました。医師人生においては折り返しを過ぎ、後半期に突入したところでしょうか。この後半期、私自身ですが「オンライン診療の社会実装」の実現にフォーカスした活動を展開出来ればと考えております。それは、これまでの臨床実践や産業医活動を通じて、オンライン診療のアドバンテージを強く実感できる場面を数多く経験してきたからです。・・・・・「育児ストレスが辛すぎて受診したいが子供を一緒につれていけない」「里帰り出産で帰省中にメンタルケアを担当してもらった心療内科の先生に、自宅に戻ってからも診てもらいたい」「待合室で待っていると知り合いに会いそうで気が引けてしまう」「強迫症状が強くて、外出が困難」「近所のクリニックの予約を取ったが1か月先になる。それまでの間だけでいいので診察してほしい」「先生と相性が合わない感じがしているが、他のクリニックが近くにない。」「症状がきつすぎて、通院さえもしんどい」「忙しいのでテレワーク中の休み時間を利用して受診したい」・・・・・・治療導入あるいは継続の観点からも、このような状況にある患者さんの場合、オンライン診療に大きなアドバンテージがあります。

近年、患者さんにとっての利益が大きいオンライン診療の普及を前進させるべく、同じ志を有する先生たちが協力しあって臨床研究が行われました。その結果、「オンライン診療の効果は対面診療に劣らない」ことが明らかになりました1)。そして、この臨床研究が国を動かすこととなり2024年6月に精神科オンライン診療の保険収載が決定いたしました。一方で、今のところオンライン診療のすべてを保険診療で実施するためには厳しい施設基準が設けられており、当院含め、多くの医療機関ではその対応が部分的なものに留まっています。

日本国内において、オンライン診療が更に進展するために必要なことは、オンライン診療に対するポジティブな評価を患者さんご自身から頂くこと、これにつきると考えております。みなさんと信頼関係を醸成し、丁寧な診察を心がけたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

1)  慶應義塾大学医学部ほか. "精神科診療におけるオンライン診療は対面診療と同等の治療効果-国内19機関が加わった非劣性試験で証明-". 慶應義塾大学. 2023-12-18. https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2023/12/18/28-155515/, (参照 2025-07-01).

経歴

  • 秋田大学医学部医学科 卒業
  • 秋田大学医学部精神科 入局
  • 横手興生病院、由利組合総合病院などで勤務
  • Emory University School of Medicine, Atranta, USA 留学
  • 帰国後から現在まで東京女子医科大学神経精神科で勤務
  • 2025年7月から神田室町こころクリニックで勤務(非常勤)

資格

  • 医学博士
  • 精神保健指定医
  • 日本精神神経学会精神科専門医・指導医
  • 日本精神神経薬理学会専門医
  • 日本医師会認定産業医

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